「洋光台の家」の写真に違和感!?(良い意味で)
梅雨だというのに雨が降らず、暑い日が続いていますね。皆さんお元気ですか?
設計担当の宮崎です、今日は「洋光台の家」についてのお話です。
先日のブログでも「洋光台の家」の撮影が取り上げられていましたが、写真を見て「あれ、何か普通の家とちょっと違うなー」と思われた方いらっしゃるのではないでしょうか?
ポイントは、ずばり『建物の斜め配置』です。
通常は左の図のように建物は敷地境界のいずれかに平行に配置されることが一般的ですが
「洋光台の家」は右図のように敷地に対して建物を斜めに配置しています。
今回は、設計者としてなぜこのような計画になったのかを先日撮影した写真を交えてご説明したいと思います。
まず初めに敷地に立って思ったのは、なんといっても「公園の緑」と反対側の「南東側に広がる街並み」(配置図の上側)が素晴らしいということでした。自分だったらこの素敵な景色を一日中感じて暮らしたいと強く思いました。
建物を斜めに配置した理由その1-借景を得るため!
この敷地ならではの良い景色を二つとも十分に味わうためには、通常の配置計画では建物が複雑になりすぎることが複数案検討してわかりました。
もっと簡単な操作で、2つの借景が取り込める方法が無いかを考えた結果、『建物の斜め配置』という案が生まれました。こうして写真のように一番欲しい風景を正対して取り込むことができました。
リビングからみた「公園の緑」
キッチン・ダイニングからみた「公園の緑」
リビングから見た「南東側に広がる街並み」
建物を斜めに配置した理由その2-性格の異なる庭をいくつも作りたかった!
建物を斜めに配置して敷地との間に4つの特徴のある庭を作り出しました(配置図①~④)
それぞれの庭は下記のような特徴があります。
①アプローチを楽しむための細長い庭(ストーリーのある!?アプローチにしたかった)
②緩衝帯としての庭(T字路の交差点から距離感を出して落ち着いた1階の空間を作りたかった)
③室内と一体的に使えるプライベートな庭(隣家からの視線をずらすことによってプライベートな空間が作りたかった)
④サービスヤードとしての庭(物置や自転車置き場など生活を下支えする部分をひっそりと目立たず配置したかった)
①の庭は枕木を敷き、四季折々の植栽を楽しみながらアプローチできる設え②の庭は緩衝帯として生垣と芝生でシンプルに構成、生け垣の成長が楽しみです
③の庭(テラス)と一体的に利用できるファミリースペース ②の庭があることで道路との距離も生まれ、落ち着いたファミリースペースとなっています
ファミリースペースは玄関の近くに設けることが多くセカンドリビングの役割をはたしています 寒い日は暖炉で全館を温めることもできます
建物を斜めに配置した理由その3-風通しとプライバシーの確保を目指した!
一般的な配置だと北側と東側は隣家との距離が近くなり、「風通し」や視線の近さによる「プライバシーの確保」が難しくなります。今回の配置だと窓が隣家と正対することがなくなり、「風通し」と「プライバシーの確保」を実現して開放的な住宅が実現しました。
今までブログをサボっていた分、ちょっと長くなり過ぎましたので今日はこのあたりで終わりにしたいと思います。
KIBARIは建築家による自由設計の為、敷地それぞれの長所短所を生かしたオリジナルの住まいが実現できます。
「洋光台の家」に興味を持たれた方!7~8月は見学ツアーを予定していますのでぜひ、実際の建物で感じてみてください。
次回は引き続き「洋光台の家」の断熱事情について書きたいと思います。それでは!
※写真撮影:Aya Petite 外観写真はあいにくの曇り空なのでリベンジ撮影を予定しています。